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[監督]白石晃士
1973年生まれ、福岡県出身。主な監督作品は、『暴力人間』(97)、『ノロイ』(05)、『オカルト』(09)、『グロテスク』(09)、『超・悪人』(11)、『カルト』(13)、『戦慄怪奇ファイルコワすぎ!シリーズ』(14)、『ある優しき殺人者の記録』(14)、『殺人ワークショップ』(14)、『鬼談百景(密閉)』(15)、「ミュージアム‐序章‐」(16/WOWOW)、『貞子vs伽椰子』(16)など。
COMMENT
もともと少し過激なところがあったり、倫理に反する要素のある作品が好きなので(笑)原作を読ませてもらって、私にピッタリの企画だなと思いました。原作でもいまだに宇相吹は謎に包まれているキャラクターなので、映画化するうえでふり幅が大きいし、いろんな風に解釈できるというのは魅力的でしたね。ただ原作では宇相吹のちょっとだけ人間味のある要素…家賃が払えなくて追い出されたり、猫が好きだったり…というところも描かれていますが、映画ではそれは一切排除しています。松坂桃李さんが持っている本来の人の良さが出ると、宇相吹が優しくなりすぎてしまうのでは?と思ったので、あえてユーモラスな瞬間はなくしていきました。実際の松坂さんは本当に好青年で、とても感じのいい俳優さん。宇相吹の持つ邪悪な雰囲気は全くないので(笑)、かっこよくてセクシーでそして怖いキャラクターにしてほしいと話しました。完成作を見て感じたのは、彼の優しさがうまく宇相吹の邪悪さと中和しているなということ。もし私が最初にイメージしていた宇相吹がそのまま実現していたら、観客が引いちゃうぐらい邪悪なキャラクターになってバランスが悪かったと思います。彼に演じてもらうことで、宇相吹が奥底に持つ優しさをそこはかとなく感じ取れる、より奥行きのあるキャラクターになりました。
沢尻エリカさんもとても感じがよく、なおかつとても可愛らしい方でした。実は朝イチでヒールで走るシーンがあったんですが、そこで足を痛めてしまったんです。それでもだましだまし、根性で最後までやり切ってくれて感謝しています。新田真剣佑くんとのコンビ感も予想以上で、百々瀬のどこか愛嬌のある感じと多田のシリアスなトーンのバランスもよかったですね。今回はたくさんの美しい人たち…芦名星さん、矢田亜希子さん、真野恵里菜さんに出演してもらいましたが、皆さん難しい役どころをエネルギッシュに演じてくれています。男性陣では間宮祥太朗くんは、新田真剣佑くん同様まだまだ底知れない魅力があるなと感じましたし、大人気の安田顕さんはさすがの階段落ちを見せてくれました(笑)。階段から落ちて倒れている姿は、ギリギリまで安田さんに首を変な方向に曲げていただいています!そして大ベテランの小林稔侍さんは映像の中での「画(え)になる見栄え」が凄まじくて、真の映画俳優さんだなと感じました。
いつも主に子供に向けて映画を作っているのですが、見る人に選択を突き付けるようなこの映画を、子供も大人もドキドキしながら楽しんでもらえたらと思っています。宇相吹がやろうとしていること、目指していることは何なのか、想像してもらえたら嬉しいです。
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